今回はPMP試験を受けてきました。
主に思想の違いで苦しみました。
PMP®資格について
PMP(Project Management Professional)資格とは
プロジェクトマネジメントの専門知識とスキルを証明する国際的に認められた資格です。
プロジェクトマネージャー向けの資格です。
PMP資格はPMI(Project Management Institute)という米国のプロジェクトマネジメント協会が認定しています。
受験形式:CBT方式
出題数 :180問(内5問はダミー問題)
試験時間:230分(60問ごとに10分の休憩時間あり)
合格点については公表はされていませんが、正答率6割以上が目安のようです。
詳細についてはリンク先(日本支部ページ)をご参照ください。
-
-
PMP®資格について
【重要】新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に関連する試験実施情報 「新型コロナウイルス感染症 (
www.pmi-japan.org
※Project Management Professional (PMP)はプロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute, Inc.)の登録商標です。
PMP受験資格について
PMP試験は申し込めばすぐ受験できるわけではありません。
PMP試験には受験資格が設けられており、一定の実務経験や研修を満たす必要があります。
PMP試験の受験資格は、学歴によって異なります。
① 4年制大学卒業(学士号以上)の場合
- 直近8年間に36カ月(3年)のプロジェクトマネジメント経験があること
- 35時間以上の公式研修を修了していること
② 高卒または短大卒の場合
- 直近8年間に60カ月(5年)のプロジェクトマネジメント経験があること
- 35時間以上の公式研修を修了していること
資格取得までのスケジュール
ここからは私の研修申込から試験合格までの流れを紹介します。
期間は研修開始から試験合格日まで4ヵ月弱です。
前提として、平日は仕事をしています。
残業することもあるので毎日勉強できているわけではありません。
2024年11月 35時間研修の準備をする
受験資格を得るために35時間の研修を受けます。
11月は研修を受けるために準備をしていました。
35時間研修の申込をする
研修はオンライン形式や通学形式など、様々な受講方法があります。
今回は研修方法が指定されていたので、Zoomで授業を受ける方式の研修に申し込みました。
PMI本部のアカウントを作成する
研修に使用する資料はPMI本部のサイトに配置されています。
資料を取得したいのでPMI本部のアカウントを作成します。
あくまでアカウント作成のみで、PMI本部会員になる必要はありません。
PMI本部会員は試験申込前に入会すればよいです。
2024年12月 35時間研修を受ける
12月は主に研修を受けていました。
平日は仕事、休日は研修なので結構大変でした。
35時間研修を受ける
35時間研修は1ヶ月で完了できるスケジュールになっています。
私が受けた研修は
1回7時間を土日の5日間というスケジュールでした。
研修の内容は以下の通りです。
- PMP試験について、受験申込についてなどの説明
- カリキュラムに沿った授業
- 小テスト
学生の授業みたいな感じでした。
眼精疲労になった
1日7時間もPC画面を見ることになり、目疲れが酷くなりました。
しかし研修を欠席するわけにもいかないので目のケアをしながら過ごしていました。
目のケアとしては主に「あずきのチカラ」を使用していました。
電子レンジで温め、繰り返し使用できるホットアイマスクです。
温めるとほのかに小豆の香りがします。

「あずきのチカラ」を温めるのが面倒な時は「めぐリズム」を使用していました。
私は柚子の香りを選びましたが、香りが強く、気持ちが休まらなかったので無香料のほうがいいと思いました。
2025年1月 試験申込を行う
研修が終わったので試験勉強を始めたいところですが、先に試験申込を行います。
なぜなら試験申込にマネジメント経験の文章を作成し、承認を受けなければならないからです。
時間に余裕がある方は試験勉強をしてから試験申込でよいですが
今回は資格取得までの期限が決まっていたので先に試験申込をします。
マネジメント経験概要を日本語で作成する
では試験申込に必要である、マネジメント経験概要を作成します。
最低限のマネジメント経験年数は以下の通りで、経験年数も申込欄に記載します。
最終学歴 | 経験年数 |
---|---|
高校卒業 | 5年以上、7500時間以上 |
大学卒業 | 3年以上、4500時間以上 |
大学院卒業 | 2年以上、3000時間以上 |
マネジメント経験概要は英文で提出します。
一旦は日本語で文章を作成し、翻訳ツールを利用して英文に翻訳しましょう。
マネジメント経験概要を作成する際は以下を意識して作成しました。
- 文字数は日本語で700文字弱で作成する
- 英文に翻訳しやすいように作成する(例:「私は~をした」と書く、一文を短くする)
- プロセスごと(立上、計画、実行、監視・コントロール、終結)にどのようにマネジメントをしてきたのかを具体的に書く
翻訳のために、どのような書き方をすればよいかは自動翻訳大全という本が参考になります。

私が申し込んだ研修先はメールでの添削を受け付けていたので、作成した文章を送って講師に添削してもらいました。
しかし指摘のみで、具体的な修正例を教えてくれませんでした。
基本的には自力で文章を考えて修正することになります。
結局マネジメント講師の在り方がわからずじまいなのですが、分かる方は教えてください。
英語に翻訳する
作成した文章を英語に翻訳します。
自身の英語力は皆無なので、DeepLやGoogle翻訳のような翻訳ツールを使用します。
-
-
DeepL翻訳:高精度な翻訳ツール
テキストや文書ファイルを瞬時に翻訳します。個人でもチームでも、高精度の翻訳をご活用いただけます。毎日、何百万もの人々がDeepLを使って翻訳しています。
www.deepl.com
-
-
Google 翻訳
単語、フレーズ、ウェブページを日本語から 100 以上の他言語にすぐに翻訳できる Google の無料サービスです。
translate.google.co.jp
これでマネジメント経験概要の作成は終わりです。
他の記入欄も全部英語ですが、翻訳しながら全て埋めて、受験申込を提出します。
受験申込内容がPMIに承認される
受験申込をしてから3~5日後に承認結果がわかるようになります。
PMIのマイページを確認すると、ステータスが更新されています。
問題がなければ承認されますし、問題があった場合は再提出になります。
今回は1回目の提出で問題無しのため、再提出対応はしませんでした。
PMI本部会員になり、会員費を支払う
試験申込が承認されたら受験料の支払いとなるのですが、先にPMI本部会員へ入会しましょう。
PMI本部に入会することで会員費を支払うことになりますが、受験料が割引されます。
非会員で受験料を支払うよりも、会員費+割引された受験料のほうが安くなります。
PMI非会員:655米ドル
PMI会員 :405米ドル
PMI会員費:152.9米ドル
PMI会員 + PMI会員費=557.9米ドル
入会にあたって注意点が2個あります。
一個目はPMI本部会員の自動更新はオフにしてください。
オフにしないと会員費を引き続き支払うことになります。

2個目はPMI日本支部に入会しなくてよいです。
日本支部会員は本部会員とは別枠です。
PMBOKの最新版が欲しくて入会するのはアリですが、受験料は割引されません。
受験料を支払い、 試験日を設定する
PMI本部会員割引を適用した状態で受験料を支払います。
支払ったあとは試験場所と試験日を選択しましょう。
試験場所はテストセンターと自宅(オンライン)があります。
オンライン受験は試験を実施する部屋を用意しなければならないので、テストセンター受験がオススメです。
しかしテストセンター自体がほぼ関東にしかないので県外在住の方はオンライン受験になります。
2025年2月 勉強・試験1回目
試験日を2月末に設定しました。
試験に向けて勉強を進めます。
試験日を決めたのが1月末なので、勉強期間は一ヵ月です。
少な過ぎます。(2月中に受けろと言われたので従っています)
テストセンターで試験を受ける
試験を受けます。
受付は試験開始時間の30分前に行いましょう。
受付に必要なものは身分証明証です。
試験開始前には携帯電話の電源を切り、ロッカーに入れます。
準備が終わったら試験部屋に入ります。
部屋に持ち込むものは以下になります。
- 身分証明証
- ロッカーの鍵
- 消せないメモ用ボード2枚
- マジックペン1本
- 耳栓(会場による)
自席にはイヤーマフがありますが、試験時間が長いのでイヤーマフの重みで首を痛めます。
耳栓のほうがいいです。
60問解くごとに10分の休憩があります。
呼び出しはされないので自分で時間管理して10分以内に試験部屋に戻ってください。
試験終了後は受付に行きます。
受付から試験結果が記載された印刷紙(英語)を1枚渡されます。
この時点で試験結果は判明しますが、正式な合格通知は翌日にメールで通知されます。
ちなみにこの試験では不合格でした。
敗因は勉強時間が足りなかったからです。
平日に仕事しているのに1ヵ月で合格は無理です……
試験成績を確認する
試験翌日には試験成績が開示されます。
試験成績は具体的な数値は表示されず、目標値を超えているかどうかのみの確認となります。
私の成績は以下の画像です。
惜しいというほどではないですし、一ヵ月勉強の成績としては妥当だと思います。

2025年3月 勉強・試験2回目
不合格になったので、再試験を受けます。
再受験料を支払いますが、PMI本部会員になっているので割引になります。
PMI非会員:375米ドル
PMI会員 :275米ドル
受験料を支払い、試験日と試験場所を設定します。
次の試験日は3月の3週目にしました。
テストセンターで試験を受ける
1回目の試験を考慮して試験対象をした上で再試験を受けます。
受付等の手順は1回目の試験と同じです。
緊張はしましたが2回目の試験環境が良かったということもあり、どうにか合格できました。
試験成績を確認する
翌日に成績が開示されました。
「Above Target」にギリギリ届かないくらいの余裕のある成績でした。

好成績のように見えますよね。
では以下の領域ごとの成績をご覧ください。

「People」以外は目標点以下です。
バランスが悪い点の取り方をしていますが合格です。
問題ありません。
「People」のみ点数がかなり高かったようなので、そちらの分野を主軸にこれからは頑張っていこうと思います。
勉強方法
勉強方法については以下の記事に記載しています。
感想
35時間研修開始から試験合格までの期間は4ヵ月弱でした。
試験合格までの勉強期間は大体2ヵ月程度でしたが、休日が勉強ばかりになってしまうので3ヵ月欲しいと思いました。
正月という行事を挟んでいるので、勉強時間の確保が難しかったという理由もあります。
PMP試験はマネジメント経験があることが大前提です。
しかし通常業務時の考え方と、出題するPMI側の理想とする考え方とのズレが多く、プロジェクトに携わっていれば試験が楽というわけではありませんでした。
むしろ苦しむことのほうが多かったです。
あと、上記でPMI会員日本支部に入会するとPMBOKの最新版がダウンロードできると書きましたが
試験対策で購入した参考書に同じような内容が載っているので入会しなくても問題なさそうでした。
(試しに日本支部も入会していました)
この試験は合格までの期限付きだったこともあり苦労が多い試験でした。
試験の点数が指し示す通り、結局PMI側の考え方に沿うことができませんでしたが
勉強した内容は活かしていけるように努力していこうと思います。
PMP試験関連でかかった費用は23万円くらいです。
高すぎ。
金額に見合った仕事ができるように頑張ります。