個人的に気になっていた放水路を見学してきました。
放水路見学に行くきっかけについて
社会見学をしてみようという目的なのですが、きっかけはゲームからでした。
Splatoon3に放水路のステージがある
2022年9月8日。
Splatoon3の発売日です。
Splatoon3では新ステージがいくつかあります。
ユノハナ大渓谷、ゴンズイ地区、ヤガラ市場など……
その中に「マテガイ放水路」というステージがあります。
こちらは放水路跡のステージとなっており、廃墟のようになっています。
個人的な好みとしては、勝率がまあまあ良いので好きなステージです。
放水路について知らないということに気づく
発売日から相変わらず楽しく遊んでいるのですが、ふと思うことがありました。
「ステージとして遊んでいるものの、放水路については全然知らないな」と。
私は昔から漫画やゲームを遊び、それに関連する場所や文化について調べることがあります。
わかりやすい例は聖地巡礼ですね。
ゲームに関連する土地に旅行したことがあります。
今回は社会見学、兼聖地巡礼という目的で放水路見学に行くことにしました。
ただ見に行くのではなく、放水路とは何かということも学びに行きます。
行ってきた放水路について
今回行ってきた放水路について紹介します。
今回見学した放水路
私が見学した放水路は「首都圏外郭放水路」です。
埼玉県の春日部にあります。
新宿から電車で1時間40分くらいです。
放水路見学について検索すると最上位に表示されます。
地下神殿の写真を見た瞬間に「マテガイ放水路と同じ形の柱だ!」と興奮しました。
ということで、こちらの放水路見学をすることにしました。
見学コースについて
見学コースは4つあります。
事前予約です。
休日は「地下神殿コース」しかないので今回はこちらを選択しました。
各コースの詳細については以下参照ください。
他のコースだと長靴をヘルメットを装着して歩き回ることができます。
楽しそうだなと思っているので他のコースも体験してみたいです。
実際に行ってみた
現地までの道のりや見学の雰囲気などについて。
駅から徒歩だと遠い
駅から徒歩20分くらいということもあり、まあまあ遠いです。
時間に余裕がない場合は徒歩移動はオススメしません。
タクシー移動あたりが無難です。
今回は徒歩で行きました。
細い道を何回も曲がって向かったのでスマホの地図には大変お世話になりました。
放水路への経路について
現地に着いたら受付をします。
受付後は外で待機し、案内人からの説明を受けます。
放水路、地下神殿は地下に存在しています。
では地上は?
平地となっています。
芝生です。
見学した日は犬の散歩をしている人が集まっていました。
見晴らしの良い芝生が広がる傍ら、地上から地下神殿へ繋がる入り口があります。
入口から一人ずつ入り、階段を降りるとすぐに地下神殿が広がっていました。
地下へ降りた先
階段を降りるとすぐに地下神殿に出ます。
柱の存在感が大きいです。
圧を感じます。
コンクリートの白っぽい壁や天井に大きな柱が59本も立っています。
確かに神殿のような見た目です。
具体的にはパルテノン神殿でしょうか。
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パルテノン神殿 | アテネのアクロポリス | 世界遺産オンラインガイド
ギリシャの世界遺産「アテネのアクロポリス」の神殿群の中でも、圧倒的な存在感を放っているのがパルテノン神殿です。 紀元前438年に完成した神殿は、重厚なドーリア式で建築されていますが、神殿の一部には優雅 ...
worldheritagesite.xyz
柱を見ると色が茶色に染まっている部分があります。
放水路として使用されている場所なので「ここまで水位が上がるんだな」ということがわかります。
横幅が広いのにも関わらず何メートルも上まで柱が変色しています。
実際に使用される際は膨大な水が流れ込まれるのでしょう。
柱が平べったい理由ですが、水が流れやすいようにこの形となっています。
以下の画像では水が左から右に流れていきます。
全体がコンクリートでできており、無機質な空間となっています。
水の通り道なので装飾も何も無いです。
普段は見ることもない、感じることもない特殊な空間です。
見学範囲について
広い空間ですが、歩き回れる範囲は地下神殿の半分にも満たないです。
見学できる範囲は土砂などが綺麗に掃除されています。
端から端まで歩き回ることができないのは惜しいですが、そうしようとすると常に全体を掃除することになるので致し方ありません。
遠目で見る地下神殿の奥は照明が無く、奥行きが黒塗りされたように見通しがききませんでした。
それはそれで異様さがあって良いと思います。
案内人からの説明
放水路の全体は以下のリンク参照。
放水路は洪水を防ぐために作られています。
各地の水が集められ、最終的には江戸川に流されます。
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首都圏外郭放水路とは | 江戸川河川事務所 | 国土交通省 関東地方整備局
江戸川河川事務所・国土交通省 関東地方整備局・首都圏外郭放水路とは
www.ktr.mlit.go.jp
今回は調圧水槽こと地下神殿の見学なので、江戸川に流される前に水が通る場所となります。
地下神殿は年に3回ほど稼働するとのこと。
大抵は立抗のみで処理できるみたいですね。
大雨による洪水だけではなく、田植えシーズンの治水によって稼働することもあるというお話を聞きました。
稼働時は地下神殿の床を歩くことができませんが、上部に地下神殿を見渡せる通路から眺めることができるようです。
地下神殿全体の清掃は一年に一回されています。
見学で歩き回る範囲は人の手で掃除され、その他は機械で清掃されます。
稼働後に見学範囲の清掃をするのが大変なのは想像に難くありません。
平時は見学だけではなく、ドラマなどの撮影で使用されるようです。
柱について
先述した、独特な形の柱についても紹介いただきました。
コンクリートの柱が大量にある理由ですが、こちらは重石の役割を持っています。
地下に存在しているので下からの浮力がかかっているようです。
その浮力とバランスをとるためにコンクリートの重い柱で抑えているという話でした。
満遍なく重さをかけるために均等に柱が並べられているのですね。
感想
見学時間40分で限られた範囲で見て周ったので短すぎず、しっかりと見て周ることができました。
気になることがあったら案内人が数人いるので質問することができます。
洪水を防ぐという役割なので防災として体感する機会は少なく、ありがたみを感じることも少ないです。
それでも年に何回も稼働し、広範囲の地域が守られているということを見学で知ることができてよかったです。
ゲームで放水路を見るたびに思い出すでしょうね。